数字が語るスターレート

2025年6月17日、ブラジル・セリエB第12節でVolta RedondaとAvaíは1-1の引き分けに終わりました。8年間サッカーの混沌をPythonスクリプトで分析してきた筆者が、この試合が表面的なスコア以上の価値を持つ理由を解説します。

チームプロファイル：産業都市vs海岸都市

1976年リオデジャネイロ創設のVolta Redondaは、工業都市らしいタフさが特徴。直近ではクルゼイロを3-2で下す番狂わせもありました。一方1923年創設のAvaí（フロリアノーポリス）はビーチタウンの雰囲気を持ちつつ、今季は現実的な守備で結果を残しています。

キーモーメントとデータ分析

63分、VoltaのストライカーがAvaíの守備ミスを突いて先制（xG：0.78）。しかしAvaíはセットプレーで同点に追いつきました（今季5度目のセットプレー得点）。データモデルはVoltaの左サイド防御の弱点を指摘しており、相手攻撃の62%がこのサイドから発生していました。

「予想得点」が示さなかった真実

試合前のxG予測はAvaí有利（1.9対1.4）でしたが、VoltaのハイプレスがAvaíのビルドアップを破壊。Avaíの最終ラインでのパス成功率71%はシーズン平均82%を大きく下回りました。時として、攻撃的姿勢はアルゴリズムを上回るのです。

今後の見通し

Voltaは左サイド防御改善が急務です。Avaíはセットプレーの強みを活かせますが、中盤の連携改善が必要。両チームとも中位での停滞から抜け出す道を模索しています。